はじめに
「職務経歴書、何を書けばいいのか分からない…」
転職活動を始めて、最初に手が止まりやすいのがここだと思います。
特別なプロジェクトを任されたわけでもない。
表彰されるような実績もない。
毎日やっているのは「普通の業務」だけ。
そう感じて、パソコンの前で固まってしまう人は多いはずです。
私もまったく同じでした。
1回目の転職のとき、平日の帰宅後に自宅のパソコンで
エージェントからもらったテンプレートを開いて書き始めました。
でも、作っては添削してもらい、また直して…。
完成版ができるまでに、1〜1.5ヶ月くらいかかったと記憶しています。
結論から言います。
「普通の業務」でも、書き方しだいで強みになります。
この記事では、機械設計エンジニアとして2回転職した私が
職務経歴書で実際にやった書き方を紹介します。
私の手が止まったのは「活かせる経験」と「自己PR」
職務経歴書の中で、私が特に苦戦したのは2つの項目です。
- 活かせる経験・知識・技術
- 自己PR
業務内容の欄は、やってきたことを並べればなんとか埋まります。
でもこの2つは
「自分の何が武器なのか」を自分で言葉にしないといけません。
当時の私は、自分の仕事を些細なことだと思っていました。
「こんなこと書いていいのかな」
「どこまで書いていいんだろう」
そう迷って、書くのをためらってしまう。
自己PRにいたっては
自分の武器が何なのか思いつくまで、かなり時間がかかりました。
「普通の業務」が強みに見えた瞬間
転機になったのは、今までの業務を棚卸ししていたときです。
ふと、社内で他の人から聞かれたことや
後輩に教えたことを振り返ってみました。
すると「あ、これなら書けるかも」と思えたんです。
人から聞かれるということは、その分野で頼られているということ。
後輩に教えられるということは、自分の中でやり方が整理できているということ。
本人にとっては「当たり前」でも
周りから見れば立派な経験です。
自分では見えにくい強みは
人とのやりとりの中に隠れていることが多いと感じました。
普通の業務を強みに変える書き方4つ
ここからは、私が実際にやった書き方を4つ紹介します。
① 書けるものは全部書く
棚卸しをしたら、まずは書けるものを全部書き出しました。
自動車業界の会社では
業務の改善や、周りと連携して進める仕事などをしてきました。
たとえば業務の改善では
従来の設計マニュアルだと検討が足りないと感じて
検討項目を追加し、計算できるExcelシートを作りました。
特に困りごとがあったわけではありません。
設計の精度を上げたくて、自分から手を入れた改善です。
どれも派手さはない、日々の仕事の一部です。
開発業務ではない委員会活動も、職務経歴書に書きました。
「評価されないかもしれない。でもマイナスにはならない」
そう考えたからです。
評価するのは相手です。
書いている時点では、何が刺さるかは分かりません。
ちなみに委員会活動は、面接では残念ながら触れられませんでした。
それでも、書いて損をしたとは思っていません。
② 実績は「数字」で。ただし不確かな数字は書かない
次に意識したのは、実績を数字で表すことです。
私は在職中に転職活動をしていたので
業務の合間に過去の資料やメールをさかのぼり
実績に関する数字をメモしていきました。
職務経歴書では、コストダウン系の実績を中心に書いたと記憶しています。
もう一つ書いたのが、こんな実績です。
社内のつながりをフル活用して
製品の評価方法を考えるところから、実験設備の構築、試験品の作成、評価、結果の考察までを2日でやりきった、というもの。
設計の仕事の一コマですが
「2日」という数字があるだけで、スピード感や周りを巻き込む力が伝わります。
一方で、数字にしきれない業務もありました。
そういうものは書類から削りました。
不確かな数字を書類に残すのは避けて
面接で聞かれたときに「大体何%ほど」と幅を持たせて答えるようにしたんです。
また、性能や実際の金額のような数字は書いていません。
実績は「何%削減」のように割合で表しました。
もちろん、メモの段階でも機密情報は控えていません。
③ 製品の説明は「中学生にもわかるように」
私の1回目の転職は、自動車業界から建設機械業界への異業種転職でした。
読む人が、私の担当していた製品に詳しいとは限りません。
そこで、製品の説明は
中学生にもわかるくらい簡単に、短く書きました。
形はこんな感じです。
「〇〇の設計をしていました。これは△△する製品です。」
製品名も書きました。
製品名がないと、面接官が仕事をイメージできないからです。
実際、面接で一番深く聞かれたのも
今やっている設計業務の中身や、使っているソフトのことでした。
書類に書いた業務内容は、そのまま面接の話題になります。
だからこそ、相手がイメージできる言葉で書いておくことが大切です。
④ 「この人を採用したい」と思わせる視点で書く
エージェントに添削してもらったとき
一番印象に残っているのがこの指摘です。
相手の立場に立って、「この人を採用したい」と思わせる書類にすること。
そして、自分を採用したときのメリットがイメージできるようにすること。
どちらかというと面接の受け答えに対してのアドバイスでしたが
職務経歴書にも一部取り入れました。
具体的には
「できること」「貢献できそうなこと」「自己PR」の欄に追記しています。
たとえるなら、商品の「説明書」ではなく
お客さんに向けた「おすすめ文」を書くイメージです。
「これをやってきました」で終わらせず
「だから御社でこう役立てます」までつなげる。
それだけで、読む人の受け取り方が変わります。
会社ごとの書き分けは「エージェントの一言」で十分だった
1回目の転職では5社に応募しましたが
職務経歴書はほとんど書き分けていません。
ただ1社だけ、エージェントから
「この企業はこの経歴を重視すると思うので、ここを追記してください」
と助言をもらいました。
その通りに追記したところ、その会社から内定をもらえました。
求人票だけでは分からないポイントを教えてもらえるのは
エージェントを使う大きなメリットだと感じています。
一方で、書類で落ちた会社もありました。
5社のうち、面接に進めたのは3社です。
書類で落ちた2社は
「先方が求めている人物像とずれがあった」という理由だったと記憶しています。
求人票だけで相手の欲しい人材を100%理解するのは無理だと思っていたので
悔しさは特にありませんでした。
書類で落ちても、あなたの経験に価値がないわけではありません。
相手が探している形と、合わなかっただけです。
ちなみに2回目の転職では
1回目の職務経歴書を土台にして、経歴を書き足しただけでした。
一度しっかり作っておくと
次に転職するときにもそのまま使える「財産」になります。
まとめ:最初の30分は「入社してから何をやってきたか」を思い出す
この記事でお伝えしたことをまとめます。
- 手が止まったら、人に聞かれたこと・教えたことを振り返る
- 書けるものは全部書く(評価するのは相手)
- 実績は数字で。不確かな数字は書かず、面接で補う
- 製品の説明は中学生にもわかる言葉で
- 「採用したらどんなメリットがあるか」まで書く
もし今、職務経歴書が書けずに悩んでいる後輩が隣にいたら
最初の30分でやってもらうことは一つです。
会社に入ってから何をやってきたかを、細かく思い出すこと。
いきなりきれいな文章にしなくて大丈夫です。
思い出した業務を、箇条書きで並べるだけでOK。
その中に、あなたが「普通」だと思っている強みが、きっと眠っています。
書類づくりの時間をどう作るかは「在職中に転職活動をするリアル」で
エージェントとの付き合い方は「転職エージェントの面談で聞かれること」で詳しく書いています。
あわせて読んでみてください。



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